かなざわつとむ 著
文芸社/1,100円+税/2016年3月
ダウン症のある息子さん・志佳(ゆきよし)さんとの55年間、社会福祉法人の運営等の福祉分野で大きな足跡を残された25年間を振り返った内容です。
以下、かなざわさんより
急に本を出版したくなり、2015年秋から原稿書きに取りかかっていました。何故なのか…私は今年、齢86になります。ここいらで、「かなざわ つとむ」という人間が生きていたぞという証を残したい気持ちが強くなってきました。私が残したいとすれば「障がい者」のことしかありません。それをエッセイという形で残せればと、書き始めたのです。今から書く障がい者論は、昔のものではありません。新しい捉え方でなければなりません。それは国連の「障害者権利条約」です。この中で「合理的配慮」という概念が強調されていることです。(中略)
この課題をどのようにして社会に啓蒙していくかが、これからの私達の大きな責任でしょう。大変おこがましい事ですが、この本を通じて社会への浸透を図る一助としたいと考えたのです。